GREEN×EXPO 通信 2024(令和6)年冬号 Vol.3(2024年12月発行) ■表紙 (画像説明)会場イメージCG(メインガーデン) ■2ページ 【ABOUT GREEN×EXPO 2027】 新しいグリーン社会の実現に向けたパートナー GREEN×EXPO 2027開催に向けて出展内定者終結 10月1日、都内・東京商工会議所 渋沢ホールで「GREEN×EXPO 2027 出展者第一次内定者発表会」を開催し、「Village出展」8件、「花・緑出展」223件、合計231件の内定者を発表しました。当日は、出展内定者が大勢出席され、GREEN×EXPO 2027への熱意が会場全体に溢れました。「Village出展」には、カーボンニュートラルやネイチャーポジティブといったテーマを軸に多様な企業が参画し、それぞれ1,000~3,000平米の緑豊かな展示区画を活かして、独創的な展示プランや体験コンテンツを展開します。一方、「花・緑出展」では、各業界のプロフェッショナルや花みどり業界の団体をはじめとする多彩な企業や団体、クリエイターたちが集結。庭園や花壇、生け花や盆栽、新品種・希少種など多種多様な花と緑の作品が展示されます。自然と共生する新たなグリーン社会の可能性を実感できる「Village出展」と、植物の圧倒的な美と奥深さに触れられる「花・緑出展」により、世界が直面する地球規模の課題に対し最適解を発信し、サステナブルな社会に向け共に歩み始めることになります。出展者一人一人が登壇し紹介されると、会場全体から温かい拍手が送られ、GREEN×EXPO 2027を皆で共に創る一体感の深まりを会場が共有しました。未来を彩るこの壮大なプロジェクトは、博覧会のテーマである「幸せを創るあすの風景」を描く仲間を増やしつつ、花開く日にむけて着々と進行中です。 (写真説明)出展者第一次内定発表会に参加した「Village出展」第一次内定者(8件)、「花・緑出展」第一次出展内定者(223件)の皆様 Village出展とは  市民や企業など多様な参加者が、「幸せを創るあすの風景」を創り上げる共創事業「Village」。カーボンニュートラルやネイチャーポジティブなど、新たなグリーン社会実現に向けた企業による出展。 花・緑出展とは  全国各地の園芸のプロフェッショナルが、ここでしか見られない庭園や花壇、生け花やフラワーアレンジメント、盆栽、新品種・希少種など、腕によりをかけた多種多様な花・緑の作品を出展する、美と技術の競演。 出展 内定者に向けたメッセージ こう村正人 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会事務総長 主催者を代表し、事務総長 こう村正人は「本日、内定した出展者の皆様にGREEN×EXPO 2027を共に創りあげていくパートナーとして全国からお集まりいただきました。パートナーの出展の一つひとつが博覧会の来場者に感動と夢を与えることでGREEN×EXPO 2027が輝くと思っています。チームGREEN×EXPO 2027として、皆さまと一丸となって進んでいけることを大変心強く感じています」と熱いメッセージを送りました。 (写真説明)こう村正人 GX House(リユース型建築)サプライヤー10社を認定 会場空間にサステナブルな「GREEN サーキュラー建築」を実装する取り組みとして、「GX House」(リユース型建築)の代行サービス提供者「GX House サプライヤー」を10社認定しました。各国の出展や国内の出展者の展示施設の設計施工を当協会が代行することにより、コストの低減・工期短縮・事業リスクの低減を図ります。また、「GX House」は規格化されたリユース部材の活用により、環境負荷を低減し、素材の調達から建築、運用、撤去、再利用まで廃棄ゼロを目指します。 (画像説明)GXHouseサプライヤー各社のイメージ画像 【開催地「横浜」から世界へ、多様な参画者との取り組み】 若者の感性やアイデアが集結「ヨコハマ未来創造会議」 GREEN×EXPO 2027の開催を契機に、次世代を担う若者が議論し、アクションを起こすきっかけとして立ち上がった「ヨコハマ未来創造会議」が7月に始動。12月には、今年度の活動成果イベント「FUTURE DEMODAY 2024」を開催し、若者たちが未来の横浜で実現したいテーマとその具現化に向けた活動を発信。共感し、共に歩む仲間を増やしながら、グリーン社会の実現に向けて取り組んでいます。 (写真説明)ヨコハマ未来創造会議出席メンバーの集合写真 子どもたちが熱く議論「ヨコラボ2024」 複雑化・多様化する社会課題の解決に向けて、行政や多様な主体による協働・共創の取り組みを推進する「ヨコラボ2024」(10月31日から4日間開催)では、GREEN×EXPO 2027に向けた「よこはま未来の実践会議」が行われ、市内の小中学生から、高校、専門学校、大学生までの児童生徒らが意見を発表。環境問題や地域課題に向けた子どもたちができる取り組みについて議論が交わされました。 (写真説明)ヨコラボ2024出席メンバーの集合写真 「アジア・スマートシティ会議」にて「GREEN×EXPO 2027セッション」 脱炭素をはじめ持続可能なグリーン社会の実現に向けて、国内外の多様なステークホルダーが集う国際会議「アジア・スマートシティ会議」(10月23・24日開催)にて、「GREEN×EXPO 2027セッション「幸せを創るあすの風景」の実現に向けて」が行われました。セッションでは、博覧会が掲げる問題意識を踏まえ、食やまちづくりなど身近な生活の一部が、GREEN×EXPO 2027で目指すネイチャーポジティブ、カーボンニュートラルにつながることも共有し、ここから行動変容が生まれていくことを伝えました。 (写真説明)GREEN×EXPO 2027セッション風景 ■3ページ トークセッション スタートアップ! チームGREEN×EXPO 2027 チームGREEN×EXPO 2027 2024年10月1日に都内・東京商工会議所 渋沢ホールにて行われたGREEN×EXPO 2027出展者第一次内定者発表会内のトークセッション「スタートアップ!チームGREEN×EXPO 2027」では、GREEN×EXPOラボのテーマ館展示ディレクター杉山央氏をモデレーターに迎え、アーティストであり花・緑出展者の長坂真護氏、当協会の理事であり持続可能性有識者委員会メンバーの吉高まり氏とGREEN×EXPO 2027のチャレンジや可能性についてあつく語りました。 持続可能性とアートの融合 (杉山氏の発言)長坂さんは「花・緑出展」が内定されたということですが、今回の出展内容について詳しくお聞かせください。 (長坂氏の発言)私はガーナのスラムでゴミを活用したアート活動を続け、売上をスラムの再投資に充て、現在はオーガニック農園を運営し、モリンガツリーなどCO2吸収効果の高い植物を栽培しています。GREEN×EXPO 2027では、『ムーンタワー』という平和を象徴するバイオプラスチック製のモニュメントを展示予定です。この作品を通じて、工業製品すら自然の延長上にあるという視点を共有し、次世代が環境問題に対してより積極的に取り組むきっかけとなれば嬉しいです。 環境課題を見える化し、来場者の気づきの場に (吉高氏の発言)環境課題の解決は、幸せに暮らすための緑やコミュニケーションが必要ですが、コストや価値が見えにくいため、身近なリスクではなく遠いリスクとして捉えられており、企業も普段のビジネスになかなか組み込めていないのが現状です。この見えない価値を見える化することで世界を変えていくことがとても重要です。長坂さんの活動は自然エネルギーや資源循環の重要性をアートの視点で「見える化」するものであり大きな期待を感じます。杉山さんが携われるテーマ館は、どんなことを計画されているのですか? (杉山氏の発言)例えば、地中視点で植物を見せたり、さまざまな動植物との生存競争から植物が培ってきた知恵やそれを利用した我々の暮らしなどを展示する予定です。ここでも普段は見えない植物の魅力や価値を浮かび上がらせ、新たな学びと気づきを多くの人々に提供していきたいですね。 GREEN×EXPO 2027の可能性 (吉高氏の発言)グリーンの価値が経済の真ん中にきている時代に開催されるGREEN×EXPO 2027には、これまでの植物の美しさにフォーカスした園芸博とは違う意味があり、上瀬谷の広大な土地にも環境再生都市の試験場としての可能性を感じます。 (長坂氏の発言)今の地球の危機的状況をクライシス=悲しいものとして捉えるんではなくて、その問題を解決すればそれがソリューションとなって、新しいサステナブルな展望が見えてくる。ここは次の新しいソリューションの場所になるんじゃないかなというのは本当に感じています。 (杉山氏の発言)GREEN×EXPO 2027は一時的な展示だけでなく、長期的な価値をもたらすレガシーとなるはずです。人と自然、技術が融合し、新しいコミュニティやネットワークが形成される未来を想像しています。みんなで未来を創るこの場を、多くの方々と一緒に盛り上げていきましょう。 杉山央プロフィール  『GREEN×EXPOラボ』テーマ館展示ディレクター 新領域株式会社ART+TECH プロデューサー  2000年森ビル株式会社に入社。タウンマネジメント事業部、都市開発事業本部を経て、2018年「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM:EPSON teamLab Borderless」室長として230万人/年動員。2023年虎ノ門ヒルズ「TOKYO NODE」の責任者として Rhizomatiks、蜷川実花等との体験型展覧会を手掛ける。2024年新領域株式会社設立。2025年大阪・関西万博シグネチャーパビリオン計画統括ディレクター。 長坂真護プロフィール  美術家、MAGO CREATION株式会社代表取締役  2017年ガーナのスラム街を訪れ、先進国が捨てた電子機器を燃やして生計を立てる人々と出会う。以降、廃棄物で作品を制作し、その売上の資金で現地にリサイクル工場建設を進めるほか、環境を汚染しない農業やEVなどの事業を展開。2022年に東京「上野の森美術館」にて自身初となる美術館個展を開催。ガーナに「MAGO MOTORSLTD」を設立し、現在ガーナ人62名が働いている。 吉高まりプロフィール  公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会理事  三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社フェロー(サステナビリティ)  東京大学教育学部客員教授・慶應義塾大学特別招聘教授  明治大学法学部卒業。米国ミシガン大学環境・サステナビリティ大学院(当時:自然資源環境大学院)修了。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士(学術)取得。IT企業、米国投資銀行等で勤務。2000年、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(当時:東京三菱証券)入社、クリーン・エネルギー・ファイナンス委員会を立ち上げ。2020年に三菱UFJリサーチ&コンサルティング入社、現在に至る。 「第41回全国都市緑化かわさきフェア」でGREEN×EXPO 2027を盛り上げる 神奈川県立吉田島高等学校と隈研吾氏がコラボレーションしたモニュメントを展示 10月19日~11月17日に開催された「第41回全国都市緑化かわさきフェア」では、横浜市・神奈川県・公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会の共同出展として「自然と社会が調和した明日の風景」を表現したモニュメントと花壇を富士見公園会場に展示。GREEN×EXPO ラボ マスターアーキテクトを務める隈研吾氏がデザインした大地から湧き出す樹木に見立てたモニュメントは、持続可能な森林経営を実践する神奈川県立吉田島高等学校の演習林の木材を使用し、伐採・搬出などの作業に同校の生徒も携わり協働で制作されました。また、端材を活用したベンチも生徒により制作・展示されました。 (写真説明)全国都市緑化かわさきフェア 富士見公園会場のPR出展の様子 神奈川県内5つの農業高校による共創プロジェクト「GREEN LEADERSHIP CLUB」による展示 神奈川県内の農業高校5校の生徒による未来のための共創プロジェクト「GREEN LEADERSHIP CLUB」は、これまでGREEN×EXPO 2027のテーマを知り、考え、アイデアを出すステップを経て、未来への企画案を発表する活動をしてきました。「第41回全国都市緑化かわさきフェア」では、花・緑・食・農を学ぶ生徒達がプレゼン発表した「台車の箱庭」のアイデアをヒントにした5つの作品を展示。発表プランは今後も後輩に引き継がれ、関係機関とも連携しながら、博覧会での実現に向けて企画案を磨き上げていきます。 (写真説明)相原高等学校、中央農業高等学校、平塚農商高等学校、三浦はっせ高等学校、吉田島高等学校の5校の生徒が作品を作成 (写真説明)作品タイトル「Go to EXPO」台車に私たちの夢をつめて出発!神奈川県立中央農業高等学校の作品 ■4ページ 【2024年11月12日 GREEN×EXPO 2027 出展内定者向け説明会  最新の会場計画と新ビジュアルをお披露目】 11月12日に開催された「GREEN×EXPO 2027 出展 内定者向け説明会」にて、会場内での体験等をより具体的にイメージいただける最新の会場計画と新たなイメージCGを公開しました。来場者を最初に迎える「メインガーデン(表紙画像参照)」は、花と緑による演出で、その季節にしか感じられない花の香りに出会うことができます。また、会場一番奥に位置する「SATOYAMA Village」は、色とりどりの花に包み込まれながら、交流・体験・アクションをしてもらえる市民の活動フィールドです。会場内には花と緑あわせて1,000万株の植物が植栽され、彩り豊かな風景を創出します。 (写真説明)会場イメージCG(テーマ館予定地の上空から北西を望む) (写真説明)会場イメージCG(SATOYAMA Village) 学生と連携した植栽試験が始まっています! 会場を彩る植物が確実に生育するかを確認するため、会場に近い環境で「植栽試験」を実施しています。日本大学生物資源科学部の協力のもと、10月下旬に播種・数十種類の花苗や球根の植え付けを行いました。今後はかんすい、除草などの管理と生育状況を記録し、審査の結果を会場づくりの参考にします。 (写真説明)植栽試験の様子 (写真説明)植栽試験に参加した学生メンバー 公式ライセンス商品のサブライセンシー企業募集開始 公式ロゴマークや公式マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」等を使用した商品の企画・制作・販売にむけ、12月9日に「2027年国際園芸博覧会マスターライセンスオフィス(通称:2027MLO)」を開設しました。「トゥンクトゥンク」の雑貨や衣料品、食料品のほか、デジタルコンテンツなど様々な商品の製造・販売を行う「サブライセンシー企業」を募集し、2025年から「公式ライセンス商品」の製造、販売が順次始まります。 お問い合わせは、2027年国際園芸博覧会マスターライセンスオフィス(通称:2027MLO) (写真説明)公式マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」 支援・参加メニュー募集について GREEN×EXPO 2027では、下記の参加メニューのほか、催事参加、海外出展協力など、多様な参加メニューがございます。今後も、随時、募集していきます。 協賛メニュー GREEN×EXPO 2027 の魅力を共に高めるとともに、「幸せを創るあすの風景」の実現を共に目指す共創パートナーを募集中です。GREEN×EXPO 2027 における協賛は「プロジェクト協賛」と「一般協賛」の2種類を設定します。 寄付メニュー 当協会では、皆様からのご寄附を募っております。お寄せいただいたご寄附は、2027年国際園芸博覧会開催にあたっての費用に活用いたします。 人材支援メニュー 当協会では、共に働く民間企業・団体からの出向者を募集しています。出向の利点として①国家プロジェクトの参画、②人脈の構築、③他ではできない経験を通じた人材の育成などがあります。詳細は、協会人事課までお問い合わせください。 #with GREEN EXPOで一緒に応援! SNSに「#with GREEN EXPO」を添えて投稿して、みんなでGREEN×EXPO 2027を盛り上げよう! 【開催概要】 名称 2027年国際園芸博覧会 (International Horticultural Expo 2027, Yokohama, Japan) 正式略称 GREEN×EXPO 2027 (グリーンエクスポニーゼロニーナナ) 開催場所 旧上瀬谷通信施設(神奈川県横浜市) 開催期間 2027年3月19日(金)〜 2027年9月26日(日) 博覧会区域 約100ha(うち、会場区域80ha) クラス A1(最上位)クラス(AIPH承認+BIE認定) 参加者数 1,500万人・地域連携や ICT(情報通信技術)活用などの多様な参加形態を含む      有料来場者数:1,000万人以上 出展国数(予定) 70の国・国際機関 テーマ 幸せを創るあすの風景 〜Scenery of the Future for Happiness 〜 発行 公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会